転倒をして骨折や麻痺を起してしまうと、寝たきりになってしまうことがあります。 歩行分析は、転倒リスクの評価を行い予防的治療(運動、薬物、手術)の必要性、杖などの補助具の必要性について検討しています。 転倒リスクは、Nurick 分類が用いられる。(Nurick S. The pathogenesis of the spinal cord disorder associated with cervical spondylosis. Brain. 95:87-100 (1972))

  • グレード0 : 神経根症状のみで、脊髄症なし
  • グレード1 : 脊髄症あるが歩行障害なし
  • グレード2 : 多少の歩行障害はあるが、フルタイムの就業可能
  • グレード3 : 歩行障害のため、終日就業または家事ができないが、歩行に補助は不要
  • グレード4 : 歩行に介助、または補助具が必要
  • グレード5 : 車いす、寝たきり

 

静止立位は重心動揺計による計測を開眼(図1左)と閉眼(図右)で行われます。
図1 : 重心動揺計

歩行分析
図2は、正常歩行で左右のぶれも少なく、歩幅も大きいですが、転倒リスクのある図3では、左右のぶれが大きく足跡も外側に向いています。

図2 : 歩行分析(正常)

図3 : 歩行分析(不安定歩行)